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5.4. メッタグー学徒の問い 1060

1060 “kittayissāmi te dhammaṁ, (mettagūti bhagavā)
diṭṭhe dhamme anītihaṁ;
yaṁ viditvā sato caraṁ,
tare loke visattikaṁ”. (5)

正田氏訳
1060.(1053) かくのごとく、世尊は〔答えた〕「メッタグーさん、あなたに、法(真理)を述べ伝えましょう。〔現に見られる〕所見の法(現法:現世)における、伝え聞きではない〔あるがままの法〕を。それを知って、〔あるがままに〕行じおこなう、気づきある者は、世における執着を超えるのです」〔と〕。(5)

文法解析、意味
1行目
kittayissāmi ( kitteti [v.1.sg.fut] 述べ伝えましょう、説明しましょう)
※調べるとき、動詞に関して e=aya と変換して検討⇒ kittayati / 他の例 neti ⇒ nayati 導く、指導する
te (tvaṁ [pron.2.sg.dat] あなたのために)
dhammaṁ, (dhamma [m.sg.nom] 法、教法、真理)
2行目
diṭṭhe (diṭṭha [m.sg.loc] 見られたる、dassatiのpp.)
dhamme (dhamma [m.sg.loc] 法、教法、真理)
※diṭṭhadhamma 現法、現世
anītihaṁ; (anītiha [m.sg.acc] 伝え聞きではない)
3行目
yaṁ (ya [pron.m.sg.acc] これを、関係代名詞)
viditvā (vindatiのger. 知って)
※連続体ger.は副詞adv.のような不定詞的な性格
sato (sata [m.sg.nom] 気づき)
caraṁ, (carati のppr. 行く、行ず [m.sg.nom] )
4行目
tare (tarati ①[v.1.sg.反照態] ②[v.3.sg.opt] 渡る、度脱する、超える)
※反照態は自動詞、他動詞の中間的性格。自己完結する、自然に、というニュアンス
・自動詞:目的語を必要としない動詞
・他動詞:目的語を必要とする動詞
と②はどちらも文法的に解釈できる。
loke (loka [m.sg.loc] 世において)
visattikaṁ (visattikā [f.sg.acc] 執着、愛着)

略号
pron. (代名詞、pronoun)
conj. (接続詞、conjunction)
adv. (副詞、adverb)
interj. (間投詞、interjection)
ger. (連続体、gerund)
pres. (現在形、present)
fut. (未来形、future)
imper.(命令法、imperative)
opt.(願望法、optative)
ppr. (現在分詞、present participle)
pp. (過去分詞、past participle)
caus.(使役動詞、causative)

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